展覧会概要
岡江真一郎のアニメーション作品に明確な始まりと終わりを見出すことは難しい。まるで循環するかのように物語は完結しない。そこに描かれている存在は皆、感情が読み取れない表情をしている。無彩色で、虚構と呼んで突き放すには妙に生々しいその世界からは、場所としての強い個性も見いだすことが難しい。 登場人物たちは何をしようとしているのか、どうしてそんなことをしているのだろうか。その「何故」への答えはどこにも見つからない。覚えやすくどこか少し物悲しいメロディーに歌われる詩もそれを教えてはくれない。 だが、それでいいのだろう。どんな意味があるのかわからないものを繰り返しているのが私たちだ。どこかに答えがあるかもしれない。しかし、ないかもしれない。何となく表情も薄れ、意味も忘れて繰り返す行為がどこにも行き着かなくとも、まあどうでもいい。
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プロフィール
岡江真一郎 / OKAE Shinichiro
映像・音楽家 1985年鹿児島県生まれ。
2009 武蔵野美術大学造形学部芸術文化学科卒業
2012 東京藝術大学大学院映像研究科メディア映像専攻修了
映像・アニメーション制作・イラスト制作、音楽制作、ライブパフォーマンス活動を行っている。
Eテレ「シャキーン!」の「にせ〜擬態のテーマ〜」の音楽、アニメーションや、NHK木曜時代劇「ちかえもん」の劇中アニメーションで参加。その他、幅広く活動中。
岡江真一郎個展「それはそれは怪しい」
2016年12月1日(木)〜25日(日)
OPEN:木曜〜日曜日 / 12:00〜20:00
レセプションパーティー:2016年12月3日(土)18:00〜