展覧会概要
篠田優は東京を拠点に活動する写真家です。
本展では2017年、銀座ニコンサロン、大阪ニコンサロンにて発表された「See/Sea」から継続して撮影されている、三浦・房総という二つの半島に残された、海防のための遺構を主なモチーフする写真群の新作を発表いたします。
江戸・幕末期の砲台跡や、太平洋戦争時の洞窟陣地を巡る作者の歩みは、現在の土地における水平的な移動とともに、大海のような深みを持つ歴史を垂直的に重ね見る、旅のようです。
本展「航跡図」は、その軌跡を示す、現在進行形の写真群やテキストによって構成されます。
どうぞご高覧ください。
−Alt_Medium
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洞窟の中ほどには幾つもの石が在った。
そのどれもが、開口部からの光をその半面に受けていた。
正午を迎えようとする太陽の光は、砲台跡に、草木の影を黒々と落とした。
積層を貫くように、光によって繋がれているのだろうか。
−篠田優
プロフィール
篠田 優 / SHINODA Yu
1986年長野県生まれ、現在東京都在住
2010年上智大学 経済学部 経営学科 卒業
2013年東京工芸大学 芸術学部 写真学科 卒業
個展
2017 | 「See / Sea」(ニコンサロン / 東京・大阪) |
「ひとりでいるときのあなたを見てみたい」(Alt_Medium / 東京) | |
「写真へのメモランダム」(Alt_Medium / 東京) | |
2016 | 「Medium」(trace / 京都) |
「Medium」(ビルドスペース / 宮城) | |
2015 | 「Medium (six or forty photographs)」(平間写真館 TOKYO / 東京) |
グループ展
2017 | 「信濃美術館クロージング ネオヴィジョン新たな広がり」(長野県信濃美術館 / 長野) |
2016 | 「(PERSONAL)DOCUMENTS PROJECT」(Gallery Sijac / 韓国)ほか |
受賞歴
2013 | 「塩竈フォトフェスティバル写真賞」大賞 |
東京工芸大学写真学科賞 | |
2012 | 「EINSTEIN PHOTO COMPETITION X2」岩渕貞哉賞 |
出版
2015 | 『Medium』(塩竈フォトフェスティバル) |
Website
篠田優 写真展「航跡図」
2018年6月28日(木)〜7月10日(火)
12:00〜20:00 ※水曜日休廊、最終日17:00まで