assignments 「WRITING PHOTOS」

2022年5月20日(金)~6月1日(水)

展覧会概要

assignmentsは5人の写真家と1人のグラフィック・デザイナーから成るグループです。
私たちは、ある写真家が主催するワークショップで出会いました。ワークショップは数年間のうち、違う空間、違うタイトルで数回開催されましたが、コンセプトは共通して「みんなで写真を考える」ことでした。
毎回、出される課題に取り組み、写真について考える、そんな経験をかつて共有した者たちがコロナ禍で再び集まりました。普段は個々で活動する傍ら、assignmentsでは「グループだからできる”課題”」に取り組んでいます。
この度の展示では、会うことなく一本のフィルムをメンバーで順番に回しながら撮影する多重露光プロジェクト、また、外出することができない時間に読んだ文学から改めて写真について考えた各々のプロジェクトを発表します。
露光を重ねれば重ねるほど透き通ってゆくイメージの中で、目を凝らしてようやく見つけるそれぞれの日常の時間。
そしてページをめくればめくるほど魅了されてゆく文学の世界の豊かさを見つける時間。
別々の場所にあって個々が過ごした時間と、文学と写真について繰り返した思索を、一つの空間に集め、レイヤーを重ねます。


プロフィール

アバロス村野敦子 / Atsuko Murano Abalos

兵庫県出身。聖心女子大学文学部卒業後、総合商社勤務を経て渡米。留学先Art Institute of SeattleではCommercial Photographyを専攻し卒業後はシアトルの白黒写真専門ラボでプリンターとして経験を重ねる。帰国後スタジオを主宰する傍ら、海外での雑誌取材も多数手がける。その後シンガポールに滞在。2013年以降は活動の場を日本に戻し、現在は写真作家として表現の幅を広げる。仏・アルザス地方のコウノトリの空の巣を撮影した作品、東日本大震災で起きた津波により日本から流された漂流物を北米の海岸で拾うアメリカ人男性を撮影した作品、本州の中央を横断する地溝帯フォッサマグナと日本の地質をテーマにした作品、世界一の長さを競った英国と日本の橋がかかる4つの町を撮影した作品などがある。


Website

http://www.abalos-murano.com


プロフィール

加藤朝美 / Asami Kato

神奈川出身。現在は岡山を拠点に活動。日本大学芸術学部写真学科卒業。作品制作における主なテーマは、身近にある自然環境や生物の多様性、移り変わりに関心を持ち、写真や映像を素材として、ヴィジュアルブック制作やインスタレーション展示などを行っている。2013年、第8回写真「1_WALL」審査員奨励賞、鈴木理策氏選。主な展示に「Visual Communication Exhibition -experience- 」(つくば美術館, 茨城, 2012)「KAWABA NEW-NATURE PHOTO AWARD 2014」 (川場田園プラザ, 群馬, 2014)「Visual Communication Exhibition -in between-」(つくば美術館, 茨城, 2017)など。
幼い頃の記憶をたよりに白い鳥に着目し、不可逆的な生命の時間について問いかける《When I was a child, I saw a white bird》、ハワイ諸島の最北端に位置するカウアイ島で、ハリケーンの影響で野生化したと言われるニワトリの姿を撮影した『In Kauai』(”VIRTUAL ART BOOK FAIR”, 東京, 2020)などの作品がある。


Website

https://www.asamikato.com


プロフィール

中山多恵 / Tae Nakayama

視覚や触覚、記憶や感情などの認知とイメージとの新しい関係性をつくる作品の制作をおこなう。インタラクティブなメディアアートの他、近年は主に現代美術写真や映像、写真を素材としたアートブックなどの作品を通して、イメージと作品の持つ物質感の関係性を模索しながら形にしていくことを試みている。東京藝術大学大学院映像研究科修了。主な作品に『8’19”』(“VIRTUAL ART BOOK FAIR”, 東京, 2020年, “SETOUCHI ART BOOK FAIR”, 2019年)「Nitgram」(“INSIGHT Exhibition, Yoshihisa Tanaka Workshop” IMA Concept Store, 東京 / “Steidl Book Award Exhibition” TOKYO ART BOOK FAIR, 東京, 2016)「String Picture」(“MEDIA PRACTICE” 東京藝術大学, 東京, 2013)など。


instagram

https://www.instagram.com/okuloidea/


プロフィール

森田晃博 / Akihiro Morita

1991年茨城生まれ。東京ビジュアルアーツ写真学科卒業。知覚の関係性について思索し作品制作を行う。2019年「IMA next #1」グランプリ受賞。「TOKYO FRONTLINE PHOTO AWARD 2020」ファイナリスト。主な展示に、「IMA next EXHIBITION」(IMA gallery, 東京, 2020)、「RAIEC TOKYO 2017」 (3331 ARTS CHIYODA, 東京 / KIITO GALLERY, 神戸, 2017)、「HUNGRY EDITIONS 展」(TOKYO ARTS GALLERY, 東京 / Kumagusuku, 京都, 2015)、「Its」 (新宿ニコンサロン, 東京 / 大阪ニコンサロン, 大阪, 2016)など。


Website

https://akihiromorita.com


プロフィール

李 和晋 / Hwajin Lee

1991年東京生まれ。現在、東京在住。80年代に韓国から渡日したニューカマー(新来外国人)2世。個人史を起点として、人間と時間との関わりの中で生起する現象を主題に、写真と映像を用いて制作を行う。それらは、国民国家を条件付ける大文字の歴史や言語から自身を宙吊りにすると同時に、離れてもなお続いていく土地との関わりの中でルーツを希求する、相反する志向を含む試みである。主な作品に、韓国の釜山に暮らす祖母を訪ねて制作した《海峡》(組写真・2013-2015)、家族写真が映された場所を探し求めて旅をしながら制作している《Saudade Project》(シングルチャンネルビデオ・2019-)、ある男の母親探しに重ねて家族や国という共同体と個人との関係を問い直す《イメージをさがして》(シングルチャンネルビデオ・2020-2021)などがある。東京工芸大学芸術学部写真学科卒業、東京藝術大学大学院映像研究科メディア映像専攻修了。


assignments「WRITING PHOTOS」
アバロス村野敦子|加藤朝美|中山多恵|森田晃博|李 和晋|

2022年5月20日(金)~6月1日(水)
12:00〜20:00 ※木曜日休廊、最終日17:00まで


【お問い合わせ】

〒161-0033
東京都新宿区下落合2-6-3 堀内会館1F
JR高田馬場駅徒歩7分(下落合二丁目歩道橋そば)
2-6-3, Shimoochiai, Shinjuku, Tokyo, 161-0033

TEL:03-5996-8350
MAIL:inquiry@altmedium.jp