イイダユキ個展「THE WEDDING」

2023年5月26日(金)~31日(水)

展覧会概要

イイダユキは2016 年にDo’s Niko(大阪)で開催された個展「わたしは毎日うけいれる。そして、広げた風呂敷はたたむ。」を皮切りに精力的に作品発表を行い、2019 年には第8回 EMON AWARD ファイナリストに選出、2020 年には清里フォトアートミュージアム(山梨)に作品が収蔵されるなど、着実にキャリアを積み上げている写真家です。

今回Alt_Medium(東京)で発表される作品「THE WEDDING」では写真というメディアを “ 最も短い演劇 ” とたとえるイイダが、死に見えない「死」と、その関係性を結婚式という舞台で表現します。

これにより2022 年に結婚したイイダが配偶者の「死」を演劇的に演出することで、結婚を期に感じた違和感や不条理を浮かび上がらせるでしょう。

本展覧会では二人が入籍した2022 年3 月から2023 年3 月までに撮影された中から選び抜かれた作品を展示いたします。

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夫が死んだ。去年結婚したばかりだった。

“愛情って情熱とか欲望とは全く違う場所に存在するのだと思う。”
たまたま読んでいた小説の一節に妙に納得していた時期だった。
私と夫は10 年以上も付き合った間柄で、コロナを言い訳にして結婚を先延ばしにし続けていたのだけど、それがどうしてこうなったのか。いつのまにか、当たり前のような流れで、気づいたら結婚していた。あまり考えもせず、特別なきっかけがあったわけでもなく、ある時から急に、私たちは夫婦になったのだ。

私が夫を手にかけようと思ったのは、憎いからじゃなかった。夫が死んだら悲しいかどうかを試したくなったから。
死んだ夫を見て、何だか実感が湧かない、死をもっと実感したいと感じた。私は夫の死体を撮ることにした。プリンターから出てきた彼の顔を見て、私は納得した。夫を殺したときよりも、より鮮明に。

その「グラフィック」を集めてコレクションを作ってみた。結婚写真のように、部屋に飾れるように。オリジナルラベルも作って、1枚1枚を大切に愛している。

− イイダユキ


プロフィール

イイダユキ / IIDA Yuki

1991年島根県生まれ
2014年高知大学生涯教育課程グラフィックデザイン専攻 卒業
2017年 – 現在、京都芸術大学写真学科 在籍中


活動歴

2021グループ展桑迫伽奈・イイダユキ
「夜になりすます。」(PHOTO GALLERY FLOW NAGOYA / 名古屋)
2020グループ展「ヤング・ポートフォリオ受賞展」(清里フォトアートミュージアム / 山梨)
2019KYOTOGRAPHIE KG +グループ展
「Beyond the Portrait」(ギャラリー富小路 / 京都)
2016個展「わたしは毎日うけいれる。そして、広げた風呂敷はたたむ。」(Do’ s Niko / 大阪)

受賞

2020ヤング・ポートフォリオ – 清里フォトアートミュージアム 7点写真収蔵
2019第8 回 EMON AWARD ファイナリスト

イイダユキ個展「THE WEDDING」

2023年5月26日(金)~31日(水)
12:00〜19:00 ※最終日17:00まで


【お問い合わせ】

〒161-0033
東京都新宿区下落合2-6-3 堀内会館1F
JR高田馬場駅徒歩7分(下落合二丁目歩道橋そば)
2-6-3, Shimoochiai, Shinjuku, Tokyo, 161-0033

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