展覧会概要
朝、犬は目を覚ましたら、両手を前についておしりを高らかに上げて、伸びをする。
その動作を写真に撮って「おはよう」と声をかける。そして、両ほほから頭、背中と全身をなでて、最後に毛並みに鼻を寄せてひとつ息を吸い込む。
犬はうちにやってきたときから突然かけがえのない存在になったわけではなく、ともに過ごしてきた時間のなかでそうなっていった。
日常で、犬は大切なことを差し出してくれて、私は受け取ってきたように感じている。
家族にカメラを向けるきっかけをくれたのも犬だった。
庭先に犬が寝ている光景も、寝顔も、鼻から漏れる寝息も、毛並みの触感も、なにひとつ取りこぼさずに覚えていたい。
私の頼りない記憶力では出来そうにないから、今日も写真に託している。
−北田瑞絵
プロフィール
北田瑞絵 / KITADA Mizue
和歌山生まれ、同地在住
バンタンデザイン研究所大阪校フォトグラフィコース卒業
展示歴
2018 | 「一枚皮だからな、我々は。」(ビルドスペース / 宮城) |
「一枚皮だからな、我々は。」(Alt_Medium / 東京) | |
2014 | 「1_WALL」(ガーディアンガーデン/東京) |
受賞
2016 | 「塩竈フォトフェスティバル2016写真賞」大賞 |
出版
2017 | 『一枚皮だからな、我々は。』(塩竈フォトフェスティバル) |
連載
2018年7月~「inubot回覧板」(ESSE online / 扶桑社)
inubot Twitter
その他
2018年7月からESSE onlineで連載中の『inubot 回覧板』が扶桑社より書籍化されます。
書籍は会場でも販売する予定のほか、順次書店でも販売される予定です。
この機会にどうぞお越しください。
仕様
北田瑞絵『inubot回覧板』(扶桑社)
A5サイズ | フルカラー | ソフトカバー | 144頁
デザイン:タキ加奈子(soda design)
「inubot」
2019年8月8日(木)〜20日(火)
12:00〜20:00 ※水曜日休廊、最終日17:00まで