展覧会概要
日向秀史は、都市や街の風景写真に焦点を置いて制作を続けている写真家です。パンデミック期間中においては、自宅の近所である大久保界隈をくまなく歩いて街の痕跡を探し、これをニュートラルにカメラに収め、京都芸術大学の卒業制作として発表しました。
「Japanese Motels」は、パンデミック後に制作を開始したもので、自動車で移動して被写体を求める点は前作の大久保のシリーズとは異なりますが、淡々と撮影し、風景の本質を追及していくアプローチは共通しています。
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日本のモーテルは、フリーウェイ沿いに立ち並んでいるアメリカのモーテルとは異なる目的の施設である。その疚しさゆえ、車なしでは行きにくい、人目のつかないひっそりとしたところに多く位置しているが、他方で、客の目につくように、派手な建物・オブジェ、大きな看板・料金表示が目印となっており、陰と陽が共存する建物である。経済成長期に多く建てられたものの、厳格化した法規制や流行の影響を大きく受けた。業態変更の対応を取れず、放置されたような場所に佇んでいる特異な外観のモーテルは、今の日本の一風景を作っているように思える。
本作品は、ニュートポグラフィックスの作品を参照しつつ、地方のモーテルとその周囲の風景を観察し、記録したものである。
− 日向秀史
プロフィール
日向 秀史 / HYUGA Hidefumi
2023年 京都芸術大学通信課程美術科 卒業
2023年− 現在 同大学院通信課程芸術研究科 在学中
2022年− 現在 金村修ワークショップ 参加
グループ展
2023 | 「都内某所」(新宿眼科画廊 / 東京) |
受賞歴
2023 | 京都芸術大学卒業制作 奨励賞 |
Website
日向秀史 写真展「Japanese Motels」
2024年6月28日(金)~7月3日(水)
12:00〜19:00 ※最終日17:00まで