展覧会概要
変化が早い社会でなんとなく流れのままに生活していると、表面的な事しか認識していないような気分になることがある。その感覚をきっかけに、気になる事象をもとにして作品化を試みている。近年は現代社会と建造物に関連した作品を制作している。
本展のタイトルは、ジャン=リュック・ゴダール監督の「彼女について私が知っている二、三の事柄」で、主人公が語った言葉を引用している。1966年のパリは、首都圏拡張計画の一環で、公団住宅の大規模な建設工事が行われていた。この映画の主人公は、公団住宅で暮らす主婦。彼女の日常生活を描くことで、その背景にある社会問題を表現している。
普段なにげなく見ている建造物は、誰かが目的を持って作り上げたものだ。そこには人間の生活が投影されているのではないか。つまらないと感じる日常の景色も、あらためてよく見てみれば、惹きつけられるものがあると考えている。
プロフィール
佐々木かなえ / SASAKI Kanae
山梨県生まれ。埼玉県在住。
2009年多摩美術大学修了
2017年アーティストプラクティス アーツイニシアティヴトウキョウ(AIT)修了
主な個展
2018 | 「そこにいないとどうしても忘れてしまうことだと思うので 」(SAKuRA GALLERY / 東京) |
2015 | 「となりの境界線」(新宿眼科画廊 / 東京) |
など |
主なグループ展
2017 | 「ゆるんだ遠近法」(gallery COEXIST-TOKYO / 東京) |
2016 | 「富士の山ビエンナーレ2016」(静岡各所) |
「WONDER SEEDS 2016」(TWS渋谷 / 東京) |
www.instagram.com/kanae_sasakiki/
佐々木かなえ 個展「風景は人間の顔のようなもの」
2023年5月5日(金・祝)~10日(水)
12:00〜19:00 ※最終日17:00まで