展覧会概要
qpは2000年代中盤より活動を始め、現在はおもに画家として制作を行っている。
「明るさ」(2020年)、「紙の上の音楽」(2022年)に続くAlt_Mediumでの個展「花の絵」(2023年)は、タイトル通り花をテーマとしている。
「明るさ」以降、水彩画が制作の中心となっているが、qpの水彩画は筆を極力使用せず、スポイトや紙の切れ端を用いる独自の手法である。今作「花の絵」では、筆を使わない技法がさらに徹底されている。
また花を描く際、現実のそれを見て写すことはせず、即興的に描写される単純な図形を組み合わせ、重ねられ、花に見立てられる。
花は、多くの場合ただ一輪ではなくいくつも描かれる。いくつも描かれること、並べることによって生まれる音楽的なリズムに関心を向ける。
野生の花は、風や虫によってたまたま種が運ばれ、ランダムな場所に咲き群生していくが、qpの花も、野生のような作為のなさで紙を埋める。そうして、紙の上に散らばった花の色と形が響き合いながら、喜びを湛えた小さな世界を作るだろう。
今回の個展に合わせ、作品集「花の絵」(DOOKS)が刊行される。
プロフィール
qp / キューピー
個展
2023 | 「花の絵」(Alt_Medium / 東京) |
2022 | 「紙の上の音楽」(Alt_Medium / 東京) |
2020 | 「2040年11月10日は土曜日である」(RC HOTEL 京都八坂 / 京都) |
「明るさ」(Alt_Medium / 東京) | |
2019 | 「セルヴェ」(パープルームギャラリー / 神奈川) |
2012 | 「私たちは夜です」(Black bird White bird / 京都) |
2011 | 「残す」(はちどり / 東京) |
2010 | 「頭部について」(東中野徒歩一 / 東京) |
2008 | 「灯台へ」(新宿眼科画廊 / 東京) |
2007 | 「それを見ている」(ガーディアン・ガーデン / 東京) |
他グループ展多数。企画した展覧会に「べつの星」(UTRECHT NOW IDeA / 東京)、作品集に「明るさ」「紙の上の音楽」(共にDOOKS)がある。
Website
http://instagram.com/qp_akarusa/
qp 個展「花の絵」
2023年6月2日(金)~14日(水)
12:00〜19:00 ※木曜日休廊、最終日17:00まで