2021年2月9日

岡田翔キュレーション「error CS0246」 Vol.2 − 篠田優個展「ひとりでいるときのあなたを見てみたい」

展覧会概要 現在、篠田優は壕や取り壊される美術館などをモチーフとして、そのモノに蓄積された記憶や記録の痕跡を〈記録〉しています。  今回の展示では、2013年から2016年にかけて撮影された過去作による展示構成を試みています。そこには、篠田が扱うモチーフが物質的な美しさから、現在の記憶や記録の痕跡に纏わるものへと移り変わっていく兆候をみることができます。  自身の過去作を呼び起こし、自己批判も厭わない篠田の写真に対する姿勢は、矛盾をはらみながら変化を遂げる社会に向けて自身をアップデートする試みです。 ===  この度、金村修、小松浩子、篠田優による連続個展「error CS0246」を開催します。いまだ終息の目処が立たない新型コロナウイルスは、私たちの日常生活に大きな変化をもたらしました。感染予防対策として、物理的な接触を避けるために築かれる〈壁〉の存在は、ボーダーレスを標榜して速度を求めてきたグローバリズムをそれ以前へと巻き戻そうとするものです。街の至るところで、密閉空間を避けること、集団にならないことなどの制限が求められ、感染予防対策の強化が続いています。一方、各所で導入されたテレ […]