2022年5月18日
展覧会概要 生きていることを強く意識するときはあるだろうか。 忙しなくただ目の前のことをこなす日々では自分が地面にくっついてることも心臓が動いていることも気にすることはないだろう。(気にしていたらやっていけないので気にしない方が良い。) 指を切って初めて自分には指という細く別れたものが生えていて、その中には骨が通り肉が詰まっていて血が流れていることに気づく。 胃が痛くなって初めて自分の中には食べ物が通る袋があることを意識し、位置や大きさまで分かりそうなほどずっと動いて私という存在を生き物として動かしていることを知らしめる。 いつの日からかそんなことに惑わされ気にしないことができなくなり日常生活を送ることがつらくなったが、表現に変えることで、物として外に出すことで、人間であることを受け入れ、諦め、生きることに逆らわないようになった。 私の作品は作品という言葉も似合わないくらいただ私という人間が生きている間に残した跡の蓄積で外に排出したかった何かである。