2025年1月5日
カメラを持ってふらふらと歩いていると、思っているより周りの人々は自分のことなんて視界に入れていないことに気付く。
知らない誰かの風景の一部として漂っているに過ぎない。そう思いながらその風景の中にひっそりと潜んでいるイメージを写真によって露わにする。
写真を通して現実と対面した時、初めてその異質さ、不安定さを知ることがある。
たまたま写り込んでしまった/知らないものが写ってしまったことへの恐怖か?
その感覚に襲われた瞬間、これまで自分が信じていた認識は亀裂が入ったように、突如として頼りないものとなる。
不意打ちで見えていなかったものが見えてしまった瞬間は、幽霊(のようなもの)を見たかもしれない、と心臓が一気に冷えていく感覚と近い。
見ようとしていなかっただけで偏在している。そしてそれに気づく入り口というのは突然、事故のように訪れる。
その時見ているのは己の中の幽霊か?