2023年11月8日

菅泉亜沙子 写真展「光芒の兆し」

菅泉亜沙子は東京を拠点に活動する写真家です。 本展覧会は2018年以降、Alt_Mediumにおける3回目の個展となります。 菅泉の写真群は特定の被写体や撮影地に捉われることなく、自らに縁を持たない土地を歩き続けることによって生み出されています。 しかし同時に、いくら遠く見知らぬ場所へ移動したとしても自身が既に属している社会規範から逃れらないこともまた、菅泉は作品を語る際には強調しています。 それでもなお、撮影したものたちが、制作を通じて像として浮き上がった時、既知の世界を超えて、新たな視座を拓く兆しとなるような感覚を受けることがあると菅泉は述べています。 地道な歩みが持つ力強さと、瞬く光をとらえる繊細さを併せ持つゼラチンシルバープリントをぜひご高覧ください。 − Alt_Medium
2018年5月6日

菅泉亜沙子個展「風が吹き、土に着く」

展覧会概要 菅泉亜沙子は東京を拠点に活動する新進の写真家です。本展覧会は菅泉のAlt_Mediumにおける二回目の個展となります。菅泉の写真群は特定の被写体や撮影地に捉われることなく、自らに縁を持たない土地を歩き続けることによって生み出されています。そうして撮影された写真を語るとき、菅泉は「生活」という言葉への強いこだわりを覗かせています。そこに暮らす者にとって、繰り返す日々の中で徐々に見慣れていく事物や事象も、束の間そこを訪れ、そして去っていく者の目には、新鮮な光を湛えているのでしょう。地道な歩みが持つ力強さと、瞬く光をとらえる繊細さを併せ持つゼラチンシルバープリントをぜひご高覧ください。 === 土壌に帰属する我々。そこに吹く風は様々なものを運び、我々の生活の媒介者となる。太陽の光が生活の細部を照らし出す時、いたるところで紡ぎ積み重ねてきた日々の営みが姿を顕にする。−菅泉亜沙子
2017年5月13日

菅泉亜沙子個展「かつて、まなざしの先に」

展覧会概要  菅泉亜沙子は東京を中心に活動している写真家です。本展覧会は菅泉も運営に参加している Alt_Medium での自身初めての個展となります。  菅泉の作品は一貫してモノクローム、スナップショットによって制作されています。特定のモチー フや場所に留まることのないその写真は、通過者の視線が持つ孤独感を感じさせます。写された存在はどれも、その瞬間の姿が失われる定めにあることを、そして写した者はそこを通り過ぎていく ことを、それらの写真は表しているようです。しかしそうした孤独感と共に、菅泉の写真にはどこか、既視感とは異なる懐かしさが漂っています。いつかどこかで見たというよりは、このような瞬間がかつてどこかにはあったのだと、そのような ことを思わせます。  それは私たちの内にある過去が、いまここにあるものを媒介として、浮かび上がってくる瞬間が あるからでしょうか。 この機会にぜひご高覧ください。 ーAlt_Medium