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2023年7月26日

リー・オタワ 個展「(still life)s」

展覧会概要 「静物画」は “still life” と訳される。 「静物画」というジャンルにとくに執着は無いけれど、“still life” という言葉の響きは、「ただ生きている。」、「じっと生きている。」、「まだ生きている。」、「静かに生きている。」といったニュアンスを伴って、自身の頭の片隅にとどまり続けている。 だからどうということもなく、当たり前のように、言葉は「絵」に追いつかない。 それでも日々、 何かを見えるものにしようとしたり、何かを触れることのできる形にしようとする欲望や行為は、 ひとつの単語だったり、頭の中をかすめては繰り返し戻ってくるようなフレーズだったり、 ごくごく個人的な領域で、ささやかに発熱し続けているような、 わざとらしくない、 いくつかのシンプルな言葉と関係している、という実感がある。 そんな言葉のひとつが、自身にとっては “still life” という言葉なのだろう。