2022年2月2日

ルーク・クラウチ 個展「Dirty Butterfly」

展覧会概要 Dirty Butterfly私は最近まで東京で英語講師のアルバイトをしていました。私の生徒たちは、人生におけるさまざまな経験をよく語ってくれました。私はこれらの話を書きとめて集めました。生徒たちの話は、単に経験談として興味深いばかりでなく、日本の文化や歴史を垣間見ることができるものです。 本プロジェクトでは、生徒たちの話をもとに絵画を制作しています。各作品は彼らの言葉を直接引用し題材にしております。私の生徒の多くは自衛隊や航空会社に勤めておられて、ご高齢の方もいます。一番熱心な生徒は日本の自衛隊の一佐です。そのため、戦争、航空技術、飛行などがこの作品の主題となっています。 普段はドローイングや想像を軸に絵画作品を制作していますが、今回の作品の一部は写真を参考にしています。その理由は、描こうとしている出来事を写真以外の方法で目にしたり、 想像だけを頼りに描いたりすることが難しかったからです。しかし、写真のような絵画を描きたいとは思っていません。写真は、あくまで写っているものとは異なるイメージを表現するためのスタート地点として利用するものと捉えています。 === Dirty […]
2020年10月27日

ルーク・クラウチ個展「空の旅の思い出」

展覧会概要 空の旅の思い出 羽田空港のJAL工場見学〜 SKY MUSEUMでは、1970年代から現在までの日本航空の歴代制服が展示されている。展示ケース内の制服は、各時代の流行のスタイルを反映しており、時代の古いものは特に非実用的だ。制服を着たマネキンはみな解剖学的に不自然だ――ありえないほど細身で、手足は異常に長く、頭部は卵型をしている。マネキンのポーズはどれも似かよっているが、手足が変な角度に曲げられているものもあり、全く同じではない。黒のパンプスを履いているマネキンもあるが、大半が裸足で、展示方法のちぐはぐさも目立つ。特に、最近注目されている日本企業のヒール靴着用規定やそれに反対する#kutoo運動を踏まえると、マネキンが靴を履いていないことに驚いた。今年4月、日本航空は新制服を導入し、女性従業員に対するヒールの着用規定を廃止した。5月にはANAが日本航空に続いて同様の変更を行った。 これらの一連の出来事は、羽田空港の東西滑走路発着の新しい飛行ルートの開設と重なった。新規路線開設・増便は、2020年に東京での開催が予定されていた夏季オリンピックによる観光客の増加を見越したものだ […]