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2024年7月21日

norimasa ejiri「手で見る、手で聴く ⇄ 目でさわる、耳でさわる」

自らの手作業の痕跡である陶彫刻を被写体として撮影し、デジタル空間上でまったく別次 元のものへ再構築を試みています。有機素材である土(立体)と無機質なピクセル(平面) の異なるメディウムを往還するプロセスの中で、"触覚をトリガーに身体化された記憶へと" もう一歩踏み入れることはできないだろうか?彫刻を起点に据えたうえで、デジタル写真に よる表現の可能性を提示したいと考えています。
2023年7月26日

リー・オタワ 個展「(still life)s」

展覧会概要 「静物画」は “still life” と訳される。 「静物画」というジャンルにとくに執着は無いけれど、“still life” という言葉の響きは、「ただ生きている。」、「じっと生きている。」、「まだ生きている。」、「静かに生きている。」といったニュアンスを伴って、自身の頭の片隅にとどまり続けている。 だからどうということもなく、当たり前のように、言葉は「絵」に追いつかない。 それでも日々、 何かを見えるものにしようとしたり、何かを触れることのできる形にしようとする欲望や行為は、 ひとつの単語だったり、頭の中をかすめては繰り返し戻ってくるようなフレーズだったり、 ごくごく個人的な領域で、ささやかに発熱し続けているような、 わざとらしくない、 いくつかのシンプルな言葉と関係している、という実感がある。 そんな言葉のひとつが、自身にとっては “still life” という言葉なのだろう。
2023年5月10日

佐々木かなえ 個展「風景は人間の顔のようなもの」

展覧会概要 変化が早い社会でなんとなく流れのままに生活していると、表面的な事しか認識していないような気分になることがある。その感覚をきっかけに、気になる事象をもとにして作品化を試みている。近年は現代社会と建造物に関連した作品を制作している。 本展のタイトルは、ジャン=リュック・ゴダール監督の「彼女について私が知っている二、三の事柄」で、主人公が語った言葉を引用している。1966年のパリは、首都圏拡張計画の一環で、公団住宅の大規模な建設工事が行われていた。この映画の主人公は、公団住宅で暮らす主婦。彼女の日常生活を描くことで、その背景にある社会問題を表現している。 普段なにげなく見ている建造物は、誰かが目的を持って作り上げたものだ。そこには人間の生活が投影されているのではないか。つまらないと感じる日常の景色も、あらためてよく見てみれば、惹きつけられるものがあると考えている。
2022年2月16日

寺平花 / 中野菜々花 二人展「しゃべってる」

展覧会概要 喋っている時、私たちはそれぞれの生活の出来事を持ち寄っている。得たものを共有したり言い出すタイミングを逃したりする。そこから大きなアイデアを閃くことがあるが、それは奇跡である。私たち2人が同じ空間に作品を置くことはその喋っている状態に近いかもしれない。そのなんでもないやり取りがリアリティと奇跡に繋がると信じている。
2021年7月20日

オカモトメグミ個展「HOSE PIPE TUBE」

展覧会概要 作っている最中は筒なのに、作り終えると穴は塞がれ、空気(と作者の何かしらの気)が包み込まれた(紛れこんだ?)物体になってしまう。 必ず入り口と出口があって、何かを行き来させるための風通しの良い道具であるそれらとは、私の作るものは全く違うものであると気づいてしまった! アパートの一室から生まれたものを展示。陶土を用いた立体と空間。
2017年5月23日

「非回復性損傷」須藤祐太郎 / 近藤正也

展覧会概要 生命とは、つまるところ外界との矛盾だ。 だからこそ、存在に対する不信を放棄することはできない。 これらと私たちの絶対的な関係は、まさしく非回復性損傷である。 武蔵野美術大学須藤祐太郎近藤正也