2023年5月3日

原 杏奈 個展「mui」

展覧会概要 大学院を修了し丸6年が経過した。その間、近しいところで(もしくは遠いところの)人が生まれ、人が亡くなりゆくのを眺めていた。 スピードを上げ、めまぐるしく流れるように変化を続ける周囲や社会に、それでも変わることのない二重の風景を見出し、観察し、思考した結果を展覧する。 === ステートメント 2017 年の個展「境界の所在」において、物事や事象のあいだに存在する境界を探り、再認識する試みを発表した。境界は時に流動し、時に幻影であり、時に確固として動かぬものであった。 あれから 6 年が経った。その間に、親しい間柄の人間が亡くなり、また新しい命が生まれてくる様を目の当たりにした。子は成長する。ベランダの植物も日々健やかに、四季折々多様な表情をみせる。近所の用水路も天候により様相を変え、ハイウェイは曜日や時間帯で流れが異なる。 めまぐるしく変化を続ける周囲や社会に対して、私自身は何もできず、ただ日常を過ごした。 それでも私に構うことなく変化し続ける世界を眺めていると、変化の中にこそ、変わらぬ本質のようなものがあるのではないかと感じることがある。世界は二層、もしくは多層に重なり、目 […]