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2019年12月24日

山中南実個展「andante」

展覧会概要 山中南実は1997年東京都出身、2019年日本写真芸術専門学校を卒業した若手写真家です。山中は自身の作品や、それを生み出す日常について「生を思い出させてくれるきっかけは小さいけれど身近にある」と話し、空気感のような、事物ではないけれどもそこにあるはずのものといった、生きていることを思い出す瞬間を撮影します。 本展覧会「andante」では季節の変化や風の心地よさといった、せわしない日常の中ではただ流れ過ぎてしまうような小さなきっかけをカメラを通して丁寧に掬いとった写真が並びます。 この機会にどうぞご高覧ください。
2019年12月15日

長田果純 写真展「平凡な夢」

展覧会概要 長田果純はフォトグラファーとして、様々なジャンルで活躍する中、作品を発表する度に新しい一面をのぞかせてきました。 ありふれた日常でありながら、夢想的で、「ここではない遠い場所」を想起させる写真たち。水面に広がる波紋のような静けさを宿していながらも、そこには感情の機微や温もりが確かに存在していることから、長田が何を軸に撮影してきたかが伝わってくるでしょう。 本展覧会で約3年半ぶりに発表される「平凡な夢」は、彼女がある時から体感するようになった〈浮遊感や離脱する感覚〉そして〈自分を“もう一人の自分”が見ているような感覚〉がきっかけとなり、集積された体験が具現化されて、ひとつの作品群として誕生しました。 長田はこの感覚を「まるで現実の世界が、終わりのない“平凡な夢”のように感じられた」と表現しています。彼女にとってこの時期は、靄(もや)がかったような、深い霧の中をさまよい続ける絶望的な時間でしたが、そうした夢現の精神の渦中で撮影された写真は、どこまでも純心な美しさを帯びたものでした。 そして、これまで疑うことなく続けてきた「写真を撮るという行為」が、改めて自分を救済してくれたと、 […]
2019年12月3日

RHESS EXHIBITION「QWERTY」

展覧会概要 イラストレーター 九島 優とグラフィックデザイナー 鈴木 椋史によるクリエイティブプロジェクト「RHESS」の展覧会「QWERTY」を開催します。 ともに東北芸術工科大学出身で、九島は日本画コースを卒業後、個展や作品提供といった作家活動を、鈴木はプロダクトデザイン学科を卒業後に広告代理店のグラフィックデザイナーとして経験を重ねてきました。 2015年より共同制作を開始。同年12月に東京渋谷でオールナイトの展示/音楽イベント「QWERTY TOKYO」を開催。2019年からは活動名を「RHESS」と題し、写真とイラストレーションをリンクさせた初作品集「RHESS ARTBOOK」を上梓。その後も楽曲制作とアートピースを掛け合わせたカセットテープ作品「ASTRA」をリリースし、COMITIAなどのイベントで発表してきました。 本展では二者の新規作品を含めた、「RHESS」としての一年の活動を原画や大判出力で振り返ります。
2019年11月26日

岩崎美ゆき写真展「この海は、泳ぐためではありません」

展覧会概要 岩崎美ゆきは2018 年武蔵野美術大学映像学科を卒業。2017 年には第17 回「1_WALL」では奨励賞(増田玲選)を受賞。岩崎はこれまで撮影する場所に対してフラットな関係性を保ちながら、見ているようで見ていないものや、空間を提示しようと試みてきました。 岩崎にとってはじめての個展である「この海は泳ぐためではありません」で、岩崎は自身とは縁のない式根島を撮影しています。いまだ手つかずの自然を残しながらも、人為や天災によって徐々にその形をかえゆく土地を岩崎は、” 少し閉じながらも変わりゆく場所” と表現しています。そこに立っていた岩崎の風景と、そこに立っていない鑑賞者が見る” 写真に写った風景”。それぞれ対峙した際に生じる風景の揺らぎを、どうぞこの機会に御覧ください。 -Alt_Medium
2019年11月19日

保田虎之介個展「ORIGIN」

展覧会概要 この作品は、大学生活での自分の原点の成長を描いており、私自身の感情と絵の中の主人公の感情がリンクしたような作品となっております。主人公が世界をめぐりどのような成長を見せていくのか彼とともに旅をして普段表に出ないような私の感情を感じてもらえたらうれしいです。
2019年11月12日

喜多村みか 写真展「TOPOS」

展覧会概要 喜多村みかは1982年福岡県生まれの写真作家で、2008年東京工芸大学院芸術学研究科メディアアート専攻写真領域を修了。 喜多村は主にスナップショットという技法を使用し、非常に身近でありながら少し距離感がある、どこともいえない世界を切り取ります。その様子は作家自身のというよりは作家の前に広がる風景の身じろぎのようであり、絶え間なく揺らぐ世界の隙を捉えたかのようでもあります。 今回発表される「TOPOS」は「VOCA展2019現代美術の展望─新しい平面の作家たち─」において山峰 潤也氏(水戸芸術館現代美術センター学芸員)より推薦を受け出品され、大原美術館賞を受賞した作品です。本作品で喜多村は、自身が中学生時代を過ごした長崎と、それまで直接的には縁のなかった広島を定期的に通い撮影しています。そのある年、喜多村は長崎でも、広島でもない場所で平和記念式典のテレビ放送の様子を撮影。その写真を後日眺めていたときに感じた”遠くのどこか”を眺める行為について思いを巡らせたことが本作へと繋がります。 喜多村は、今、自身の写真について「すべての場所に言えるのは、そこは何かが起こった後であり、何か […]
2019年10月29日

古野達也写真展「まなざしの中の静けさ / Silence in a gaze」

展覧会概要 古野達也は、写真というメディウムを用いて「見る」という行為を問い続ける、気鋭の写真家です。 本展覧会「まなざしの中の静けさ / Silence in a gaze」は、2018 年 10 月に開催された「実在-being-」以降 Alt_Medium での二度目の個展となります。 古野の、探究的とも評すことのできる制作への姿勢と、暗室プロセスから生まれる美しい仕上がりのプリントは、本展覧会で発表される新作にも一貫しています。「事物が “よく見える” とき、そこには「静けさ」が在る」、と古野は独特の、しかし自身の写真への的確な換言とも捉えるべき言葉で表しています。古野の作品は特別なギミックを徹底的に排したようなストレート・フォトグラフィーでありながら、どこか幻惑的であり、かつ奇妙な情緒を湛えているようにも見えます。 この機会にぜひとも御覧ください。 ―Alt_Medium === 見ること、感じることの曖昧さへの関心が制作の動機となっています。作品としてまとめてきた写真を見ていると、何かを発見した時のような喜びを感じます。同時に、理解されることを拒むような有り様が、私を強く揺 […]
2019年10月1日

「バライタファインプリントゼミ展」

展覧会概要 東京工芸大学の前期ゼミの一つ、バライタファインプリントゼミによる学生13人+教授一人のモノクロ手焼きでの作品展示です。バライタでの制作をしてきた者も、改めて挑戦した者も各々がテーマを決め、暗室作業を通し写真と向き合って制作をしました。ご覧ください。
2019年9月17日

森瀬個展「えっちすぎる…展」

展覧会概要 人間の肉体美、特に女性の身体の美しさに強い興味と魅力を感じるという森瀬は、2017年から「えっちすぎる…」をコピーとし、決してエロ(海外表現でいうHENTAI)とはならないよう、繊細なニュアンスで女性のもちもちとした柔らかさや表情を性的に描きだす。 また、彼女が肉体に対面した時に感じる「心地よさ」は、制作に対しての一貫するテーマとなっている。色の組み合わせによる心地よさ、曲線の心地よさ、そして描く際の摩擦による心地よさ。純度を落とすことなく出力された作品に我々が対面した時、彼女が感じ取った心地よさを体験できる。 本展は彼女の初の個展となり、支持体をキャンバスとした作品やデジタル作品、また新たな描写表現へ挑戦した作品などが展示され、彼女の描くことへの追求を一挙に巡ることができる。また今まで公開していなかった制作ノートや30点以上のドローイングも展示される。
2019年9月10日

吉本麻美 / 蓮一昭「-けしき-」

展覧会概要 私たちがみたもの、みたいと願ったもの。または名前の無い感覚を表現するような行為。一人描き続けて、そうして作品に落とし込んだ存在を、私たちは”けしき”と名付けました。 かつて同じ場所で学んでいた二人による、初めての合同展示です。描きたいものも違う、価値観も違う、大切なものも違う、共通点はずっと絵を描いてることだけ。そんな私たちのけしきを、少しでも楽しんでいただけますと幸いです。
2019年9月3日

「午睡花展」

展覧会概要 みなさんは、花が身近にある生活をしていますか?何もかもダメだった時、部屋に花を1輪飾るだけできもちがスッと落ち着き、周りがパッと明るくなりました。そんな花をもっと近く感じることはできないものか、とおもったのが始まりでした。この展示では、メンバーがそれぞれのやり方で「花との生活」を表現しています。 午睡=お昼寝 穏やかで明るい展示空間をゆったりとお楽しみください。夏の終わりに、待っています。 === わたしたち→多摩美術大学3年生 グラフィックデザイン学科・プロダクトデザイン学科・工芸学科ガラス専攻・日本画科の4名です。
2019年8月20日

「inubot」

展覧会概要 朝、犬は目を覚ましたら、両手を前についておしりを高らかに上げて、伸びをする。その動作を写真に撮って「おはよう」と声をかける。そして、両ほほから頭、背中と全身をなでて、最後に毛並みに鼻を寄せてひとつ息を吸い込む。犬はうちにやってきたときから突然かけがえのない存在になったわけではなく、ともに過ごしてきた時間のなかでそうなっていった。日常で、犬は大切なことを差し出してくれて、私は受け取ってきたように感じている。家族にカメラを向けるきっかけをくれたのも犬だった。 庭先に犬が寝ている光景も、寝顔も、鼻から漏れる寝息も、毛並みの触感も、なにひとつ取りこぼさずに覚えていたい。私の頼りない記憶力では出来そうにないから、今日も写真に託している。 −北田瑞絵