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2018年2月20日

北田瑞絵個展「一枚皮だからな、我々は。」

展覧会概要 塩竈フォトフェスティバル2016写真賞受賞作品の写真集刊行に合わせて開催される、北田瑞絵の初個展。受賞作に、さらに1年半をかけて新作を加えた「一枚皮だからな、我々は。」より、同世代の女性たち、生まれ育った和歌山の自然、愛犬や家族との日常を、みずみずしい感性で掬い上げた写真を展示する。 === 女性の在り方に小さい頃から興味があって、写真を撮り始めた時に自然と被写体に選んでいた。ヌードを撮影させてもらったり会話をしたり、自分以外の女の子たちと向き合う時間が増えていった。 2014年夏、柴犬の男の子を家族にむかえることになった。動物を飼うことは初めてではなかったけれど、自分の年齢のせいか、疑似的に子育てをしている気持ちになっていった。犬と過ごす生活のなかで、家業の農作業を手伝うなかで、私のために裸になってくれている女の子たちと時を共にするなかで、人や自然との向き合い方が変わっていき、命について考える時間が自然と増えた。 自分が本当に撮っているものは何なんだろうと考えるようになった。ヌードを通して視るものは“性”から“生”になり、彼女たちを通して命を視るようになった。 今、女の子 […]
2018年2月6日

「観察と考察II」

展覧会概要 観察と考察は「写真による思考」をテーマとしたグループ展示であり、本展で2回目の開催となります。 李は身のまわりに溢れた日常的な記憶を通してイメージの根源を探る試みを、五味は写真を媒介とした風景の成り立ちから個人の関係を捉えようとします。 また横張は湿板写真により写真と土地の成り立ちを眼差し、星野は日常に垣間見える光から「あちら側」を切り取ります。 それぞれの方向から、世界との接地点をなぞるように、まなざし、まなざされた光景をぜひご高覧ください。
2018年1月16日

イケダサトル写真展「no where / now here」

展覧会概要 家族とその日常をフィルムで撮っています。自身は写っていなくても、全ての写真はセルフポートレートです。 探し求めていた幸せは、どこにもなくて、今、ここにある。 みんな孤独で、みんな繋がっている。
2017年12月18日

Sablo Mikawa solo exhibition「Hard liner」

展覧会概要 70〜80年代の学生たちのファッション(変形学生服)、思想をモデルに、硬派と青春という2つのテーマを念頭に描かれた、サブロミカワの新シリーズ「ハードライナー」。 今回の個展は、これらの作品を中心にこれまでのサブロが制作してきたブラックミュージックを題材にした作品や、オリジナル人種「ヤバニーズ」のポートレート作品の展示を行います。 また個展開催に伴い、ロングTシャツ、iPhoneケース、スケートボードデッキ等のグッズ販売も行います。
2017年12月12日

大原由個展「LIKE THE ELEVATOR IN TOKYO SKYTREE」

展覧会概要 私は今回、シミュレーション、サンプリングといった方法論で制作した作品を発表します。 私の制作にとって、「隠語」や「メタファー」について、「シミュレーション」、「サンプリング」という方法論は重要な要素となっています。それはおそらく学童期から聴いているヒップホップミュージックと日本の美術史に由来しています。前者で例を挙げると、特に影響を受けたのは「キエるマキュウ」「BUDDHA BRAND」という日本のヒップホップユニットです。彼らの歌詞は、仲間内にしか通用しないことばや、優れたメタファーなどがしばしば採られています。 そしてブッダのメンバーであるD.L.に代表されるトラックを作る際サンプリングの元ネタを隠す態度が粋で格好いいなと思っています。「隠語」、「メタファー」、「サンプリング」はこの文脈で出会います。私はそれらに強く惹かれ、自分の制作態度も決定されていきました。 今回の作品を構成する素材は、美術史とミュージックから選択されています。元ネタは、私との会話の中で明かされるかもしれません! 作品が私独自の連想によって派生し、出来上がる空間をぜひご覧ください。
2017年12月5日

「プロトタイプ」

展覧会概要 引用・コラボ・編集・キュレーションなど、情報とは常に何かを媒介することで、価値をもたらします。我々もその媒介のように、情報を格納する入れ物のように、新たな情報が出たり入ったりしながら何かを考えます。 この展覧会では、人の考え方・価値観を形成するルーツについて考察していきます。 今回展示される作品は、とても日常的でたんぱくな色合いではありますが、それにつく”バリ”のようなものに個性が伺うことができます。
2017年11月28日

group exhibition 「hamadayama tune 2017」

展覧会概要 print orientedプリントから妙なる調べが感じられる。思考、概念、直感、感傷あるいは心的な過程、これらをかたちとして表出する。tune -内藤明 === 本展は内藤明(写真家/東京工芸大学名誉教授)と内藤が教鞭を執った東京工芸大学写真学科の卒業生によるグループ展です。 写真は視覚的な情報として、何かを感じ、思考し、コミュニケーションすることを可能にするメディアです。そのとき、見るものの視覚にはたらきかける写真の描写とそれを作り出すプリントという媒体(Medium)の存在は極めて重要な要素となります。本展ではprint oriented(プリント指向)をキーワードに、出展者各自がプリントでの表現や描写を考え、制作を行いました。どうぞご高覧くださいますようお願い申し上げます。 hamadayama tune 2017 出展者一同
2017年11月14日

片山高志個展「EMPTY EMPIRE」

展覧会概要 現代社会の中では意味のないものが排除され、決まり切った価値観に沿った物事であふれている。個人による自律的で自由な思考は、あらかじめひかれたレールに沿うことを強いる社会の中で硬直していく。それはつまり、自らの問いに向かうことを忘れ、探求心や想像力を失っていくことと同義であろう。わたしは常々、当たり障りのないありふれたイメージよりも、打ち捨てられたような風景や、誰も目を向けないような無意味な風景に触れた時に心が動かされる。 それは言葉にしがたく、とりとめのない光景ではあるが、言葉にならない新鮮な感覚を喚起させてくれる。そしてその光景は、誰でもが受け入れ安いようにお膳立てされたイメージとは決定的に異なる。 その私の中に起こった新鮮な感覚を、絵画という方法で表そうとすることは、伝統と様式にからめとられていくようであり、矛盾を感じざるを得ない。しかし、その矛盾にはあえて解を示さず、問を宙づりにしたままの状態を、絵画として表象したい。 −片山高志 === 本展覧会「EMPTY EMPIRE」によせた文章において片山は、意識/無意識を問わず私たちを絡めとる制度や計画性からこぼれ落ちたかの […]
2017年10月31日

東京工芸大学写真学科視覚コミュニケーション研究室「ひとり旅」

展覧会概要 「ひとり旅」は東京工芸大学 写真学科 小林紀晴率いる視覚コミュニケーション研究室のゼミ生12人と先生1人による展示です。4年生であるゼミ生にとっては、今年が最後の夏休み、1人1人が何かを求めてひとり旅に出ました。普段生活している世界から1人離れ、目にしたもの、得たもの感じたものを展示しています。 どうぞご覧ください。 ※展覧会冊子を無料配布します。(先着順) どうぞご覧ください。
2017年10月24日

「Assembling Infinity_03」

展覧会概要 statement of Assembling Infinity 「Assembling Infinity」は一つの試みでもあります。それぞれの作家の個性(境界)がAlt_Mediumという場を媒介(Medium)として触れ合い、そこに何かの変化をもたらすことへの密やかな実験です。ある意味で偶然に出会った作品同士によって、予期できない場や空気が現れることを期待しています。 −Alt_Medium
2017年10月17日

瀬戸健太個展「東京にいます。」

展覧会概要 夜の東京をあてもなく彷徨いながら写真を撮るのが好きだ ただ撮るという行為が好きだ何かを伝えたい訳でも表現したい訳でもないただ撮るという行為が好きなのだそう思っていた しかしそうして撮った写真を後に見ていると無作為に撮っていたつもりでいてもそこには何か統一性の様なものがあり、ただ撮るという行為の中で自分は無意識に何かを表現したいのではないかと感じた それは夜の街並みなのか、そこにいる人々なのか、それとももっと違った他の何かなのか それが一体何なのか自分はまだ見つけられずにいる
2017年10月10日

河野裕麻個展「ずっときみのゆめをみていた」

展覧会概要 河野裕麻にとって絵画はメッセージなのかもしれない。言葉に当てはめてしまうには何だか居心地の悪い感情、それを線や色として発すること。充たされていながら、ときにまだ空白で。 まさに心模様という言葉のようだ。 −Alt_Medium === 捨てようと放っておいた紙の断片の形が面白く、テーマを持たずに絵を描き始めました。テーマらしいものはなかったはずだけど出来上がっていく絵には何かが入ってる。その絵は、細胞のような細かさで心の断片のような鋭利さを持つ。数々の衛星が一ヶ所にたくさん集まって、大きなエネルギーに変わったように見えたり。私はこれが私の心の風景なのだな、と驚きます。誰も知らない未開の宇宙みたいで、無限に広がるわけのわからないものの集まり。目に見えるものではないけれど、確かにそこにあるもの。そういったものをこれからも描いていきたいです。 −河野裕麻