2019年4月30日
2019年4月30日
展覧会概要 青木陽は2013年東川町国際写真フェスティバルや第12回写真「1_WALL」におけるグランプリ受賞をはじめとして、個展やグループ展など精力的な活動を重ねている写真家です。 青木は作品毎にそのアプローチを変えつつも、写真と社会との関わりを、そして写真を通じた世界の在り方への探求を視覚的に提示しています。 この度Alt_Mediumで開催される「should, it suits, pleasant」においては、日々の生活空間から「作為」を切り口として、デジタルカメラで捉えたイメージをカラーレーザープリンターで出力します。 一見すると最小限なそのフレーミング(選択行為)があきらかにするのは、私たちを刺し貫き、世界を構成する、他者による作為の集積なのかもしれません。 また会期中である2019 年4 月21 日(日)14:00から批評家の佐々木敦さんを招いてのトークイベントもございます。 この機会にぜひご覧ください。 -Alt_Medium === すべき、適している、快い 古いアパートなど上階の外壁にそのままの扉のついた建物がある。それは無用で奇妙に思える。改築等によって取り残され […]
2019年4月2日
展覧会概要 「夢寐」それは寝ている間に夢をみること。人はなぜ夢を見るのか。睡眠と夢というのは密接に関係していて、眠っている間に情報を整理したり記憶を定着させたりしている。 夢はその記憶の集まりから映し出されたもので、その時の心理状態などが関係しているとも言われている。 普段は気にも留めないようなことでも改めて夢に出てくると妙に気になったり、何かのメッセージなんじゃないかなんて思ったりすることがある。そんな通りすぎた日常に転がっている些細なこと、でも潜在意識にすり込まれていることをテーマにした展示です。 ギャラリー内を夢の中とし、インスタレーションで表現します。自分自身の記憶に寄り添いながら観ていただけたら嬉しいです。
2019年3月19日
展覧会概要 動物園とは動物を展示して人間に見せるという場であり、管理する側の人間と、管理される側の動物はへだてられ、檻がそれを象徴しています。 その檻を写真という二次元の世界にさらに閉じこめ、客観的に見つめてみようと試みました。物質的な檻を注視することによって、動物と檻の関係を現代社会に生きる人間の心の中にもあてはめてみると、何かにとらわれていたり、とらえられていたり、形は様々であっても越えられない、目には見えない檻のような存在があることに気づかされることがあるからです。 動物が感情を言葉にすることができないように、人間も感情を上手く表に出せずに壁を作ってしまったり、あえて目をそむけてしまうことがあります。しかし、心の中にあるそういった不自然な檻のような存在に気がつくことができれば、檻の外に出る努力をすることができるのではないのでしょうか。 現実の檻から出ることができない動物たちは、そのことの大切さを教えてくれているように思うのです。
2019年3月12日
展覧会概要 長野県信濃美術館は1966年に開館した。半世紀を経て、その本館は美術館としての役目を終えた。残雪の土地で光に照らされるその姿を、もはや見ることはできない。僅かな枚数の写真と数時間分の映像が、いまとなっては恥ずべきものでもある、私の美意識という名の選別を通り抜けて残された。あの場所で何が可能であったのか、ここから何を語り得るのか。その後(跡)を生きる者にとっての責務として、私は少しずつでも考えてみたいのだ。
2019年2月26日
展覧会概要 心がざわつく瞬間はいつでもどこにいても ありふれた日々を特別な日々に特別な日々をありふれた日々に 心の奥底にしまってあった記憶たちそっと大事にしまっておいたもの
2019年2月12日
展覧会概要 それぞれが「色」を選び、被写体と向き合いテーマを見つけて表現する作品展「色」の持つ意味、イメージ、そして見る側のとらえ方で変わる写真の印象と趣きを伝えます。 写真家こばやしかをる指導の写真教室メンバー計12名による作品発表展です。 【Enjoy Photo Lesson】主宰:こばやしかをる === 2014年2月よりスタートした写真教室エンジョイフォトレッスンは5年目を迎えました。 デジタル一眼レフ、ミラーレスカメラのレッスンを中心に「自分らしさを見つける写真の撮り方」をベースとし、「写真を楽しみながら理解する・体験する・表現する」ことを大切に指導しています。
2019年1月29日
展覧会概要 change【自動】変わる、変化する、変遷する【他動】1. ~を変える、~を変更する、~を変換する2. 〔物を〕取り換える、交換する 笹久保、高橋、仲、この3人で展覧会を開催するに当たり、3人とも絵画という媒体から、各々の技法を用いて表現を模索している。笹久保はシルクスクリーンによる何層にも渡るイメージの密度を構築しており、高橋は画像の上に絵の具や線を重ね、最終的に写真出力し空間の密度の均一化を狙い、仲は絵の具の表現による図像と絵画の密度の違いを模索し、既成の図像を絵画に置き換えている。3人とも制作の中で、画像やイメージのもつ密度を、絵画に変換することが共通軸となっています。共通の画像を元に制作し、三者三様の表現の違いからどのような密度の違いが認識できるのか、さらに各々の表現を模索するため今回企画しました。画像の風景は、意味深な画像ではなく、認識しやすい風景画像を選びました。
2019年1月22日
展覧会概要 FŪKEI 想起 死はますます見え難いものになっているように思う。人は死なない、などと何処かで誰かが考え始めているんじゃないだろうか。 生きながらにして死んでいることを考えてないと、ちゃんと生きられないんじゃないか、そんな風に考えるのは自分だけではないと思うが。 元々一つのものを「生と死」の二つに分けて、そして対極的に扱う、この言い方に問題があるのかもしれない。「と」をとって「生死」、いや「死生」と言うのはどうだろう。存在とは死に向かっている限りにおいて生きているのだから。 光が当たれば影ができて、光が消えれば闇が訪れる。そんな当たり前のことすら頭で分かっているだけで、実感なんかないんだろう。 光の中で解き放たれ、ただひとつしかないFŪKEIを見たいのならば、光と影をちゃんと両方見ることだ。そして光が去ったあとの闇に想いをはせる事だ。 あなたがそこに見ている風景は、すぐとなりの人には存在しないかもしれない。いや間違いなく存在しない。 見たいのは風景だ。ただひとつしか存在しない風景。 ところでそこの自分、誰に向かって言ってるんだ? 〔出展作家〕坂本政十賜|門山大介|横澤 […]
2018年12月25日
2018年12月18日
展覧会概要 今回の展示では、3次元空間をより2次元に表現することを主とする展示である。個人の空間をテーマとしたタイトルである「Space of Next」。二次元の平面絵画から生み出される「新たな場」のことで、色、形、線が作用しあった画面はそれぞれが重なり、層が出来た時、その「空間」と「場」を生む。個人の「空間」を見て頂きたい。 企画:あけながすばる 〔参加作家〕あけながすばる|伊藤あゆみ|竹澤舞海|加藤舞|奥谷風香|
2018年12月11日
展覧会概要 あの時遭遇した情景がフィラメント状の銀による記録として再現される時、あのとき以上に心が掻き立つ。この妙なる調べ。 この感傷。 −内藤明 === 写されているのは、取り立てて風光明媚や、奇観とも言い難い場所である。自然と人工物を共に見出すようなイメージが殆どではあるが、その在り様に厳密な一貫性があるわけでもない。ある特定の被写体に強い拘りを持つわけでもなく、何らかの概念や思考の形象化でもないとすれば、内藤明はなぜ写真を撮影するのか。 提示されるイメージは、光が濃度をもつ、と形容することが過言とは思えない端正な階調に満ちてはいるが、それは、レンズの前の光を遍く捉え、再現したその結果などではない。画面の内の一部を指し示すように、限られた部分に多く光を留めるそれらイメージは、矩形の均質な平面により自ずと成立しているかのような「風景」というよりも、人間の眼差しに限界づけられた「眺め」と呼ぶことこそ相応しいのではないか。 そうした「眺め」の物化ともいうべき写真は、内藤が繰り返し綴る「衝動」という言葉とどのように結びついているのか。撮影行為のトリガーとなる衝動が何に起因するのかを、 […]
2018年12月2日
展覧会概要 嶋田篤人は第一回GSS フォトアワードでのグランプリ受賞をはじめ、近年目覚ましい活躍をみせる写真家です。モノクロームの銀塩写真のみを用いたその作品は、徹底して削ぎ落とされた形式でありながら、豊かな意味を喚起させます。そして、単に美的な階調表現に留まることのないそのイメージは、写す者と写されるモノが互いを触発しあうような関係性を、観る者に感じさせます。嶋田が、静けさを湛えた印画によって提示するその試みは、自己と世界への探求と言い換えることも可能でしょう。 この機会にぜひご覧ください。 === その旅路、私は何かに出会うことを待っている。房総半島で写真を撮る。私はここで写真を撮ることが好きだ。半島の終わりある道や、歩いては行けない海、佇むモノたちはまるで年輪を重ね待っているように見える。私は立ち止まる。私を立ち止まらせたものは何か。絶対的な存在感でいて、しかし何者でもない何か。ファインダーを覗き、それが再び現れるのを待つ。「待つ」は「祀る」の由来という説がある。シャッターの裏側、フィルムは露光を待ち、潜像が現像を待つ。ファインダーで見えているモノの向こう側に何かが見えた時、私は […]
2018年11月20日
展覧会概要 statement of Assembling Infinity 「Assembling Infinity」は一つの試みでもあります。それぞれの作家の個性(境界)がAlt_Mediumという場を媒介(Medium)として触れ合い、そこに何かの変化をもたらすことへの密やかな実験です。ある意味で偶然に出会った作品同士によって、予期できない場や空気が現れることを期待しています。 −Alt_Medium === 〔出展作家〕Studio Moriva|伊藤彰|木村皇貴|武藤裕也|吉原料人|
2018年11月6日
展覧会概要 2017年から開始したこのプロジェクトでは、関東平野の周囲を沿うように東京の郊外から山間部へと至る一帯をロードトリップしながら撮影を行っています。 これまでに北関東エリアを中心に、2020年の東京オリンピックを目前にして再開発が進む東京都心とは反対に、時代に取り残され廃墟化したバブル時代の施設、近代化や高度経済成長の名の下に乱開発され環境が破壊されたまま放置された鉱山跡地や石切り場、国をあげての公共工事として現在も進行中のダムの工事現場と周辺の景観、見慣れたはずの幹線通り沿いで不意に目にとまった奇妙な光景などを記録してきました。 東京周辺のいわば境界的なエリアに対して、まずその土地の地理や地質的観点からアプローチし、 近代以降の文化、歴史、政治、経済などの諸側面を踏まえて調査を行う中で、作品制作においては西部開拓期からウォーカー・エバンスらによるFSA、ソーシャルランドスケープ、ニュートポグラフィックス、ニューカラーへと至るアメリカのドキュメンタリー写真の系譜がもっていた批評性や方法論を参照しています。 すでに映画や写真、TVやインターネットの映像など様々なメディアを通して […]