2020年10月10日
2020年10月10日
展覧会概要 簡単に言語化できる映像は自立していない。一方的で安易なイメージに包まれ自立する強度が足りないからだ。 映像は本来、自立する強度を有しているが、作家の意図を介入させることで脆弱になる危険がある。作品制作とは、この危険との戦いである。 作家とは何を成すべきか、何を成す者が作家か。映像は自立しなければならない。 上映作品(6作品45分) ・Part 18 反復 / 9分 / 2020・Part 19 暗揺 / 8分/ 2020・Part 20 画差 / 8分 / 2020・Part 21 降昇 / 5分 / 2020・Part 22 画引 / 7分30秒 / 2020・Part 23 滅線 / 7分30秒 / 2020
2020年10月6日
展覧会概要 田近夏子は1996年生まれ岐阜県出身の新進作家です。田近は東京工芸大学芸術学部写真学科在籍中に、塩竈フォトフェスティバル2018に於いて本作「二度目の朝に」で写真賞大賞を受賞しました。 この度開催される同タイトルの展覧会は田近による初の個展となります。また、会場では塩竈フォトフェスティバル写真賞大賞の副賞によって制作された初の写真集を発売いたします。 夏が始まるころ愛犬が亡くなったお風呂場は、奇しくも田近が3歳の頃に目の前で亡くなった祖父の最後と同じ場所でもありました。 愛犬の死を知らせる母からの連絡により、幼い頃の曖昧な記憶と今回の出来事が“お風呂場”を通して交わるように感じたと、田近は語っています。 本作からは身近なものを失っても流れゆく日々の中で、ふとした瞬間に、たゆたう記憶のきっかけを掴み取るような眼差しを感じさせます。 この機会にどうぞご高覧ください。 === 二度目の朝に 夏が始まる頃、実家の愛犬が亡くなった。息を引き取った場所はお風呂場。其処は3歳の私の目の前で祖父がなくなった場所だった。 前日までいたその場所から連絡がはいる。「30分ほど前になくなりました」 […]
2020年9月22日
展覧会概要 金子佳代は東京を中心に制作と発表を継続している画家・作家です。近年ではその作品が書籍の装丁に用いられるなど活動の幅を広げ、更に去る2020年8月には東京・渋谷homspun 横stripe roomで個展「Shell & Without shell」を開催し精力的に作品を発表しています。 Alt_Mediumでは二回目の個展となる本展覧会「collage some」では、トレーシングペーパーにドローイングを貼り加工した後、その作品に潜んでいるストーリーを考えて描いたシリーズ作品「paleorange storys」や、青と黄色の小さなトレーシングペーパーを市松模様のようにコラージュした「Patchworking」、古い紙を黄色く塗って描いた「Yellows」などで、会場を構成します。イメージを一枚の紙上で、もしくはイメージの描かれた紙同士を、実際につぎはぎした作品群に潜む金子の世界をこの機会にぜひご覧ください。
2020年9月1日
展覧会概要 イラストレーター / クリエイター鈴木康士の新作イラストを中心とした7年ぶりの創作個展。小さめのアナログ作品や気持ち大きめな出力作品など。販売も予定しています。あえてテーマもタイミングもなく場当たり的な創作を悩んで楽しむ個人企画です。
2020年8月22日
アーティストステートメント このイベントは、空間・映像・音により触発されるインスピレーションを獲得することを目的とした実験上映会である。完成作品を鑑賞する上映会では無い。 上映作品(6作品50分) ・Part 6 持続 / 9分 / 2020・Part 7 定点 / 9分/ 2020・Part 8 動点 / 10分 / 2020・Part 9 速差 / 6分 / 2020・Part 10 融合 / 11分 / 2020・Part 11 空間 / 5分 / 2020
2020年7月23日
上映概要 映像表現の表層と深層「建築映画に気付くということは、物語や意味を中心に捉えた従来の映画の鑑方、語り方から自由になることだ。別の観方・語り方を発見することだ。/ マテリアル・サスペンスは映像の未だ名付けられていないある種の性質を指す。あえて言葉にすれば、スクリーンを破綻させかねないほどまでに物質性が横溢し、映像が毛羽立っているような感触のことだ。ぼくは自分の仕事を「物質試行」と呼び、それに順次番号を付けてきた(中略)最新作の「物質試行53KINO」は、言葉通りの「建築映画」出現の試みだった。」と建築家・鈴木了二は、著者「建築映画 マテリアル・サスペンス」(2013年/LIXIL出版)で記している。 鈴木了二は、主に商業映画から建築映画、マテリアル・サスペンスの領域を抽出したが、実験映画には、『中央地帯(1971年/カナダ/マイケル・スノウ監督)』や『ヴェネツィア時代の彼女の名前(1976年/フランス/マルグリット・デュラス監督)』など作品自体が建築映画、マテリアル・サスペンスの領域だけで成立しているものも多くある。しかし現在では、コンセプト、イメージ優先の作品が多く、かつての […]
2020年7月21日
展覧会概要 篠田優は1986 年生まれ、長野県出身。現在は東京を拠点に活動する写真家です。 本展覧会「on the record|建築とその周囲」では2017年、長野県信濃美術館で発表された「Voice(s)」から継続して篠田が撮影している、美術館内部やその周囲をとらえた写真を発表します。 「Voice(s)」から一貫して篠田は、建設当初に撮られる竣工写真のような、理想的な建築物の姿を後世へと残すことを目的とした記録を行なうのではなく、窓や椅子といった、建築の実際的な機能を担う部分を記録することに集中してきました。篠田がとらえてきた事物は、理想としての美術館の姿からは省かれてしまうような、しかし、美術館を構成し、その機能を可能にしている存在です。それらを撮影して組み合わせることは、公的で「大きな」記録の欄外に、私的で「小さな」記録を書き込もうとするような試みともいえるでしょう。また、篠田は撮影することに随伴して、場所の印象と自らの撮影行為を素描するようなテキストも書き記しています。そのテキストは自らの撮影行為を振り返るとともに、そのときに写し得なかったものを覚えておくためのメモのようで […]
2020年7月4日
上映概要 作品の生産に次ぐ生産こそが作家生命の根源であり作品の生産停止は作家の消失を意味する。急速な映像機器・記録媒体のデジタル化により映像作品を大量に生産することが可能となった現在、作家は存在意義をかけ更なる作品増産に着手しなければならない。ここに継続的・安定的作品増産が図れるよう「第一次三カ年計画」を作成した。 「第一次三カ年計画」1.月間5本の映像作品生産(年間60作品、3年間180作品)を目標とする。2.作品時間は自由とし、全ての作品に実験的要素(構造・思考・方法)を取り入れること。3.作品内容に関して過去の自己作品及び他作品に対する類似性は問題としない。4.継続的に作品を生産・上映することを最優先とする。5.安定的な生産体制の確保こそ最重要課題である。効率的な生産体系構築のため撮影及び編集方法を徹底的に合理化する。 この上映会より「第一次三カ年計画」を始動する。 2020年7月 立川清志楼
2020年6月30日
展覧会概要 qpは2000年代中盤より活動を始め、初期はイラストレーションと美術の世界を並行して作品発表を行ってきたが、現在はおもに画家として制作を行っている。 去年、7年ぶりに開催した個展「セルヴェ」(パープルームギャラリー)では、デジタル移行前のアニメのセル画にヒントを得た手法を用い、アール・ヌーヴォーの曲線感覚ときらめく玉を融合させた作品を発表した。 今回発表する作品は、セル画の手法を一旦保留し、また新たな手法が模索されている。制作された作品は大きく2種類に分けられ、ひとつは自然に委ねて作られた造形が画面を埋める装飾性の強いシリーズ、もうひとつは雲と太陽の関係を描いたシリーズである。 前者は、溶かした水彩絵の具を紙の端から流し込み、そこに生まれた余白に着色するという独特の手法で、意図しない形に意図した色を塗ることで作品化している。この手法は、二重に流し込むことでさらに細かな余白を作る方法へと発展させているが、そこから生み出される図像は、単なる模様というよりもときに何らかの意味も感じさせる。 後者の雲と太陽の関係を描いたシリーズは、前者から派生して生まれた作品群である。同じように完 […]
2020年3月22日
2020年3月17日
展覧会概要 現代都市に生まれ、育てられた私達は生まれつきから政治や偏見など人間文明の争いに囲まれ、当たり前のように日常生活の一部分として受け入れたが、それは暗くて長いトンネルの中で永遠に歩き続けるような気持ち、虚しくて苦しい。 それに比べて、昔からこの地球のどこかで逞しく生き生きしている生命たちは時間や国境とかに関わらず、長い歴史の中で光のように純粋で美しく輝いている、あらゆる醜いものと全く関係ない彼らはまるで「永遠」の詩を囁いてる気がする。 こんな彼らを見ると、自分という存在はいかにも矮小で哀れなものだと気付いて、自分の中でずっと響いている原風景を最大限に形をしたものです。
2020年2月25日
展覧会概要 本展「imshow」は、写真、インスタレーションなどの表現からなる展覧会です。現在、「写真」という映像メディアはデジタル化やソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)の発展に伴い、写真家だけではなく多くの人にとって親しみやすいメディアのひとつとなりました。 写真は、基本的にはレンズが光を集約することで結ばれた像を切り取り、印画紙に焼き付けたものです。その際にレンズを対象へ向けるフレーミングは、写真家にとって技術であり思考そのものとして扱われてきました。そのため、フレーミングという行為は、撮影においては「画角」、編集では「トリミング」、「マスク」などそれぞれの段階で取り組まれます。つまりそれは、撮影時や編集時においても常に世界をどのように切り取るのかを重要視してきたことの表れです。 本展覧会名である「imshow」とは、コンピューターでイメージを表示させる際に用いるプログラミング言語です。本展では作家がどのように世界をみて、切り取り、またはどのようにイメージを作品として受け入れるのかという点に着目して、作品とドキュメントから展示空間を構成しています。 本展はこの […]
2020年1月21日
2020年1月14日
展覧会概要 Alt_Mediumでは2020年最初の展示として、篠田優が今まで別会場での展覧会で出展した作品や、2020年1月20日(月)から2月1日(土)まで表参道画廊(東京)で開催される個展へとつながる作品群を展示しています。 よろしければどうぞお越しください。 【開廊時間】*本展覧会は特別展示につき、開廊時間は13:00〜19:00となっておりますのでご注意ください。